へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目

 自分の人生そのものを諦めたような、
 重苦しいため息が漏れ。

 俺の心をキリキリと痛めつける。



 帰るか。



 そう思ってカバンを持とうとした時、
 いきなり、楽屋のドアが開いた。



 は……?



 なんでだよ!
 
 客のお見送りをすっぽかして、
 どうしてここに来たんだよ!



「蓮見……何し……」


 
 俺は、最後まで
 言葉を発することができなかった。



 今、俺に起きていることが

 現実なのか妄想なのか、判断できなくて。




 俺の首に、腕が巻き付いている。


 俺の胸に、顔がうずめられている。


 抱き着かれている、この状態。



 どういうつもりだよ?

 蓮見!!
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