へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目
 
 蓮見の体温を、上半身の至るところで感じ、
 俺の心臓はバクバク状態。


 
「蓮見……」



 蓮見は俺に抱き着いたまま、顔を伏せていて、

 どんな表情をしているかなんてわからない。



「雅くんに……伝えて……」



 何をだよ!



「グミ入りおにぎり……
 人に食べさせちゃダメだって……」



 そんなこと言いに、俺のとこに来たのかよ?

 抱き着いて言うことじゃ、ねぇよな?



「それと……
 今のままで十分だからって」



「はあ?」



「LOVEバドラー。悪魔感なんて入れないで、
 雅くんらしい王子様キャラで、堂々と歌えばいいって」



「わかったよ。雅に、伝えておく」



 この前、俺たちの寮に来た時、
 雅に相談されても答えられなかったから、

 蓮見なりに、勉強してくれたのかもな。



 相変わらず、真面目すぎ。
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