へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目
蓮見の体温が、まだ俺の胸もとに残っている。
大好きな声も。
吸い込むと癒される蓮見の香りも。
まだ、俺の脳に焼き付けられている。
きっと蓮見の残像が消えた時、
一気に襲われるんだろうな。
完全に終わってしまった、
俺の初恋の苦しみに。
このまま楽屋にいたら、涙腺が緩みそうで。
誰かに声をかけられたら、一気に涙が溢れそうで。
俺は痛みを感じるほど唇を噛んで。
バックに荷物を詰め込むと、楽屋から逃げ出した。