へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目
「ほら、早くはすみんのところに行かないと。
手遅れになっちゃうよ」
「でも……魔法界のしきたりが……」
「そんなの、
マー君の悪あがき次第で、何とでもなるよ!」
「ムリだって」
「どうしようもなかったら、
魔法界をポイって捨てちゃえば?」
春、それは無責任すぎだろ!
俺、この国の王子だぞ。
「マー君が幸せになれない国なんて捨てて、
人間界で暮らせばいいの。はすみんと一緒にね」
「そんなことできるわけねぇ。
魔法界の王子は、俺しかいないんだから」
ペタリ。
春輝はポケットから、お札を取り出して、
俺のデコに貼り付けた。