へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目
「マー君の部屋の壁中に、
お札を貼ってあげようか?」
「昔のオマエの部屋、再現すんじゃねぇよ!」
「良かった。
生意気マー君に、戻ってくれて」
にんまり笑顔の春を見て、
俺の心がふわっと軽くなる。
そうだよな。
魔法界の王子でも、俺は俺。
国のためとはいえ、
大事な物は、絶対に手放したくねぇ。
「春、俺に協力しろよ!」
素直に言えないありがとうを手のひらに込め、
俺は春の頭を優しく撫でた。