へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目
行き場のない想いをぶつけるように、
全く罪のない枕を叩いた時。
ピンポーン。
インターフォンが鳴った。
生気を吸い取られた、ゾンビ顔の私。
誰にも見られたくなくて、無視していると。
ピンポン、ピンポンと連打され。
「蓮見……」
聞き間違えと思うほどかすれた声が、
かすかに耳に届いた。
え?
え? え?
この声って……マトイだよね??
なんで、私のアパートにいるの?
住所なんて、教えてないのに。