へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目


「マトイ、大丈夫だよ。
 私、魔法界のことは誰にも言わないよ」



 私の心の中にある
 大切な宝箱の中に、しまっておくから。

 マトイとの数えきれない思い出と、一緒にね。



「別に。 そんなこと言いに、
 オマエのとこに来たわけじゃねぇし」



 じゃあ。
 
 どうして、私に会いに来てくれたの?




 ひょえっ!!


 マトイの瞳が、いきなり私の瞳を捉えた。


 熱を感じるまっすぐな瞳から、目が離せない。



「オマエのもう一つの夢、叶えに来た」



 何?



「俺が、恋のお守りソングを歌うのに
 ふさわしい男に、なってやるからな」



「あ……うん」
< 409 / 421 >

この作品をシェア

pagetop