へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目
嬉しさが体中から込み上げてきて、
涙の雫に変わっていく。
「蓮見、泣くなって」
「そんなこと、言われても……」
恥ずかしがり屋のマトイが、
『愛してる』って言葉を選んでくれたことが。
嬉しくて、たまらないんだもん。
「俺の書いた文字が、涙で消えるだろ!」
「それは……嫌……」
文字が消えないように、
腕に落ちた涙を拭こうとした時、
幸福な温もりに、全身が包まれた。
もっとマトイを感じたくて、
マトイの胸に、私の頬をくっつけてみる。
マトイの心臓。
猛スピードで飛び跳ねている。
私にドキドキしてくれてるのが、
たまらなく嬉しい。