へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目
「腕の文字が消えても、
俺がオマエのこと、守ってやるからな」
強い意志が込められたマトイの声に、
脳がふにゃりと、とろけそう。
「蓮見は俺のこと、どう思ってんだよ?」
どうしたら、マトイへの想いが全て届く?
愛おしくてたまらないこの想いは、
『大好き』って言葉だけでは、
絶対に伝えきれない。
でも、ちゃんとマトイにわかって欲しい。
マトイの右手を、自分の手のひらで包み、
私の頬に当てた。
マトイの手のひらから伝わる温もりが、
愛しくてたまらない。
私はもう片方の手のひらで、
マトイの頬に触れた。
優しく揺れる大好きな瞳が、
まっすぐ私だけを見つめている。
「私流の甘え方、マトイだけに教えてあげる」
「俺だけ?」
そう。
「世界中でたった一人の、大好きな人にだけ。
特別だからね」
私はマトイに微笑むと。
優しく、
マトイの唇に自分の唇を重ねた。