へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目
「マトイ、おつかれ」
「おう」
そっけない蓮見の声にさえ
ドキッとしてしまう俺。
ヤベぇ。
いつも以上にきつい言葉を吐かねえと。
俺の心が、
蓮見の透き通った瞳に、吸い込まれそう。
「マトイ、昨日教わったダンスステップ、
完璧に覚えてきたんでしょうね?」
「誰に言ってるわけ?」
蓮見を見下ろすように
睨みつけてはみたものの。
「ま、マトイの心配はしてないけど。
だっていつも、
次のレッスンまでに完璧にしてくるでしょ?」
俺のことを、ちゃんと見てます発言に
嬉しくて笑みがこぼれそうになる。
って、緩むな! 俺の頬!
バレるから。蓮見への想いが!!