へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目
「もうマネージャー。
冗談に聞こえないよ~」
陽気な春の声に、目を細めた蓮見。
「あんたたちに冗談言う意味、私にある?」
と、ゾンビ声。
マジなのかよ?
俺たちのマネージャーを辞めるって。
いきなり、なんでだよ??!!
「蓮見、俺たちのこと見捨てるわけ?」
イライラを詰め込んだ俺の言葉に。
蓮見は、落ち着きのある声を放った。
「逆よ。
あんたたちのことを、託すの。雪城さんに」
は?
意味わかんねえこと言ってんなよ。
「雪城さんは、有名アイドルのマネージャーを
数多くされてきた方なの。
大活躍中の『フリージア』だって
雪城さんが育てたんだから」
「私は、大したことなんてしてないのよ。
あの子たちが頑張ってくれただけで」
優しく微笑む雪城は、
ムカつくほど笑顔が似合う。
でもそんな笑顔。
俺はいらねぇ。