へたれアイドル王子 卒業します アミュ恋 4曲目
「マトイ、わかってる?
雪城さんがアミュレットの
マネージャーをしてくれるなんて。
贅沢な事なんだからね」
は? 知らねぇ。
どうだっていい、そんなこと。
聞きたくねぇ。
蓮見の声なんか。
「もう、今日のレッスンは終わってんだよな?」
「マトイ……」
「俺……帰るから……」
あからさまに、
傷ついてんだけどって態度をとっている俺。
蓮見に裏切られたことが
あまりにショックすぎて。
いつもと態度が違う自分なんて、
構っている余裕はない。
俺は自分の荷物を抱え込むと
みんなの心配声も無視して、
スタジオから逃げ出した。