【完】囚われた水槽館~三人の御曹司からの甘美な誘愛~
第五章 穢された二度目の純情。
第五章 穢された二度目の純情。
横屋敷朔夜25歳。 都内の専門学校を卒業後、横屋敷グループの傘下である美容、ファッションの会社を経営している。
シャープな輪郭とキリっと上がった眉。冷たそうに見えるのに涙袋がぷっくりと目立つ程よい大きさの二重。緑がかった不思議な瞳の色。
線が細く中性的。 少ししゃがれた声と
冷たそうに見えて、実は面倒見が良い。 人に無関心なように見えて、実はとても温かい。
’まりあのせいじゃない’ 一晩中、心を抱きしめてくれた。
あの日、朝になったらすっかり雪は溶けていて、午後からはいつも通り交通機関が利用出来た。
午後から会議があるから送って行けない、と申し訳なさそうに言った朔夜さんは彼の会社で作られてるという美容化粧品のサンプルを山の様にくれた。
智樹さんはその日案の定仕事場に泊まる羽目になっていたらしい。私の嘘に気づいていたかは分からない。
横屋敷家の親戚一同が集まると言っていた前日に、朔夜さんと悠人さんは前乗りして家に泊まる事になっていた。