【完】囚われた水槽館~三人の御曹司からの甘美な誘愛~

「でねー、まりあ。
これは都内ですっごく人気の有名パティシェの大人気のタルトなんだって」

「美味しそう…」

「でっしょ~?バナナのタルトに~苺でしょ~?いちじくにメロン。
果物も有名店の物を取り揃えているみたい」

「でも大量ですね…」

「そぉなんだよねぇ~…。
つーかさー俺スイーツって大好きなんだけど、女の子達はダイエットや何や言ってあんまり食べてくれないし~
俺いっぱい食べる女の子が大好きじゃん?
その点まりあは細い癖に大食いで見てるこっちが気持ち良いわけ~」

「それでこの量ですか…」

悠人さんはにこりと笑って、大量のタルトをテーブルに並べる。

色とりどりのタルト達は見た目も華やかで美味しそうで、ついついお腹がぎゅるっと鳴ってしまう。

…もしかして私は少し遅い成長期に差し掛かったのかもしれない。

「そーんなに食ったら太るぞ。 つか、お前ちょっと肥えたろ?」

意地悪な声が飛んでくる。

朔夜さんは仕事が終わらない、とパソコンを持ち込み

さっきから引っ切り無しに掛かってくる電話対応に追われていた。その合間で私と悠人さんの会話にちょくちょく口を挟む。

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