【完】囚われた水槽館~三人の御曹司からの甘美な誘愛~
「おいし~い…」
「美味しいねぇ~…」
「ぺろっと3個くらいいけちゃいそう」
「せっかくだから、全部半分こにしちゃおうか?そうしたら全部楽しめるでしょう?」
「悠人さん、ナイスアイディアです。」
悠人さんの言葉を聞いて、半分こって優しい言葉だなぁって思った。
誰かと何かを分け合うって実はとても難しい事だ。
独り占めするより、半分こは嬉しい。
「半分こっていいよね」
私が思っていた事を悠人さんも口にするから、また心がほんのり柔らかくなる。
半分こにしたケーキを二人で分け合いながら、悠人さんは続けた。
「俺はねー…実は智樹さんや朔夜よりかはずっとずっと優しい環境に居たんだよね。
だからこんな能天気な性格になっちゃって。春太さんが俺達を引き取ったのって結局自分に跡取りがいなかったからじゃん?
だから結構二人には厳しかった。 でも俺には甘々でさぁー、ちょー我儘とか言っちゃったりしてんの」
「でも悠人さんの明るさは人を和ませると私は思いますけどね。
事実私も癒されちゃってますし?この甘いタルトの様に癒し系です」