パリで出逢った ソウルメイト
社長室を後にし、1Fのロビーを通っているとさっきの受付の女子社員が、
「あの〜、TV通販番組〜頑張って下さい!
岡田支店長、あの〜日本にいる間に私と〜お食事でも行きませんか〜?」
胸の辺りで手を組んで、オレを見上げながら話し掛けてきた。

媚びる女の 典型的パターンだ。

一応、うちの社員だからなぁ〜 やんわりいくか?
「いや〜日本にいる間は仕事が詰まってまして、申し訳ありませんが無理ですね。」

「でも〜、ご飯は食べるじゃあないですかぁ〜」

あ〜、"私!可愛いから、男は必ず落とせるのよ"
勘違いしてるダメなパターン女か…
じゃあ、ハッキリ言うか!

「あのさ〜、しつこいんだよ!
オレが知り合いでもない女とメシなんか行くわけねぇだろ!
男漁りなんかしてないで、きちんと働けよ!
本社の受付は最低だな!」

「エッ!」

「教えてやるよ。オレはなぁ、
あんたみたいな媚びる女、ダッ嫌いなんだよ。
気持ち悪いわ。」
と言い放ち、呆然している受付の女子社員に背を向けて足速にロビーを出てタクシーを拾いリサの家へ急ぐ 優一だった。

その様子をエレベーターから降りて来た佐伯三郎と松下丈がクククと笑いながら見ていた。
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