パリで出逢った ソウルメイト
学内でのリサには常に美咲が側にいてくれた。

雅也さんとのデートもあるだろうに…

ピッタリと私に寄り添ってくれていた。

美咲はうちの両親と連絡し合っていたようだ。

リサが帰宅するとパパとママは話しがあると言ってリビングに呼んだ。

「リサ、美咲ちゃんから凄く辛い思いをしたと
おおまかだが事情は聞いた。  
なぁリサ、これはお父さんとお母さんからの提案なんだが…
パリの大学に編入してはどうだ?
アンヌおばあちゃんのアパルトマンに住んで、
おばあちゃんのお世話をしながら大学に通う。

パリにはお前も知ってる良介とカトリーヌさん夫婦もいるし思い切って今の環境を変えてみないか?」

私は、美咲と離れたくなかったが、
海斗が卒業するまで大学に通うのは無理だと思っていたからその提案をうけいれる事にした。

「パパ、ママ、心配かけてごめんなさい。
本当に…私、辛いの…大学に通うのが辛い…
美咲に迷惑掛けてる自分もイヤなの
だから、パパの提案を受け入れさせてもらいたい
本当にこんな娘でごめんなさい。」

「リサ "こんな 娘"なんて言うな! 
リサはオレ達夫婦の宝なんだよ。

大切な娘が苦しんでいるんだ助け合うのが家族だろ?
オレ達に悪いとか思う必要は無いんだぞ。」

「ありがとうパパ、ママ。」

リサは、声をあげてわんわん泣きじゃくった。

エマはリサを抱きしめて背中をトントンと落ち着くまで叩いてくれ、栄太はリサの頭を撫でてくれた。

それから大学で手続きなどした。

美咲にもパリの大学に編入する事を伝えた。

「リサが元気になるなら、それが一番。
遠く離れても私はリサの大親友だと思ってるから出発する日は見送りに行く! 
パリ旅行にも行くから観光ガイドしてよ…」

美咲はポロポロ泣き出した。

「私だって美咲は大親友だって思ってる。
美咲の優しさや明るさにどれだけ助けられたかわかんないよ〜
本当にありがとう…
パリに遊びにおいでよ観光ガイドは任せて
ホテル代も要らないし空港の送迎までつける。
アンヌおばあちゃんちに泊まって夜通しおしゃべりしよう。」

「うん私もアルバイトして旅費稼ぐね。
それから月1回でも良いからリサの気に入った景色とかリサの姿をメールで送って。
お願いだから〜私と約束して!」

「美咲、それならスカイプが良いんじゃあない?」

「リサはハードル上げてくるねー。
アルバイト頑張ってパソコンも買うよ〜
航空券代も貯めて来年の春に行くからねー!」

「うん待ってるね。私も帰国する時は美咲に連絡するね!」


手続きを終えた私は春休み前に空港で
両親と美咲と雅也さんに見送られ日本からパリへ旅立った。


 
 














 
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