パリで出逢った ソウルメイト
パパとママがパリに到着する日、
アンヌおばあちゃんのアパルトマンの前には、
約束の時間通り優一さんが車の横で私を待ってくれていた。

その車はドイツ車でマル4つのエンブレムが付いている黒いピカピカした高級車だった。 

「こんにちは。今日は車を出してくれてありがとうございます。」

「今日は休みだし大丈夫だよ。さあ乗って」

こんな高級車に乗った事のないリサは車内の装備品やら皮のシートを撫でてみたりキョロキョロしていた。  

それを見ていた優一がまた笑い出し、

「リサの行動はオレの想像の斜め上にいってるからおもしれー!
そんなにキョロキョロしてお宝でも発見した?」

「あ、すみません…
こんな高級車に乗るの初めてでついつい見てしまいました。」

「謝らなくて良いよ〜
リサのお陰でオレも楽しくなったからさ。
じゃあリサ姫、出発致しますね。」

「リサ姫?」

空港までの車内でアルバイトについての事や大学近くのおすすめのカフェを教えてもらったり、
日本で女の子に人気のある物の話しをしていて
これ系は美咲が詳しいかも…っと思い。

「あの優一さん、私の親友が冬休みにパリに遊びに来るんですけど
彼女は雑誌も良く見てて私より詳しいと思うんです。
彼女にも聞いてみましょうか?」

「電話とかメールよりその子がパリに遊びに来たらオレも直接話し聞きたいから逢わせてもらえる? ダメかなぁ。
バイト代出せない代わりに郊外の観光案内と食事代はオレが奢るからさ〜頼む。」

「はい。たぶん大丈夫だと思いますよ。
逆に食事付きの観光の方が高くつきそうですけど…
じゃあ連絡しておきますね。ふふふ。」
< 27 / 437 >

この作品をシェア

pagetop