パリで出逢った ソウルメイト
私達はちょっと早くピレウス港に着いた。

乗船手続きをして待合室で待っていると、乗船するお客さんで待合室が混んできた。

すると、年配のご夫婦の奥様の顔色が悪くご主人がスーツケースに座るように話してるが、
奥様は、首を振って立っていた。

「優一さん、あの御夫妻の奥様が具合が悪いみたいだから、席を譲ろうと思うの。
席を取られないようにしててね!」

「あぁ、わかった。」

「あの〜、もし良かったらあちらの椅子へどうぞ」
とフランス語で話かけた。 

御夫妻はフランス語がわからないようだった。

私が奥様の手を引き椅子まで案内をすると、ご主人もスーツケースを持ってついて来た。

優一さんに確保してもらっていた椅子に座ってもらい、優一さんも立ち上がりご主人に席を譲った。

私達は、売店で水を買い御夫妻に渡した。
乗船が始まったのでそのまま船に乗り込んだ。

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