パリで出逢った　ソウルメイト
「そうだな。社員が増えてきて、変なヤツもいるかもしれないもんな。」

「俺は、人事部が出来た方がいいと思う。
これからは、外国語を喋るヤツを多く採用したいし」

「この出張終わってから社内規定を練るか。中野もよその会社でいいのがないか調べてくれ」

「あぁわかった。」

「なぁ、親父…お袋はOL時代に何かあったの？」

「今、思い出してもゾッとするが、母さんと結婚決めた頃お前を妊娠中に俺の事を一方的に好意を持ってた女が美紀を階段から突き落としたんだ。
美紀は1か月意識が戻らなかった。」

「え〜 それって殺人未遂？ オレはもしかしたら流産してこの世にいなかったかもしれない訳？
オイ、オイ。恐ろしいわ」

「世の中自分さえ良ければいいとか勝手なヤツがいるんだよ！優一気をつけろ」

「はい。
それから社長になる前に1か月で良いから社内の清掃員にして欲しいんだ。
社員の本音や人間性を知りたいからさ。
変装もするので、お願いします。」

「じゃあ松下、優一の清掃員の件頼むわ」

「了解！」
搭乗待合室で話をしていると案内のアナウンスがかかった。

　
< 421 / 437 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop