友達から恋人になる方法
『寝る前に階段の踊り場のとこ来て欲しい』


お風呂上がり、そんなメッセージを送ってくれたのは、ゆう。


『じゃあ、今から行く』


うちの学校は、進学校だからか先生が見回ることもないし、就寝時間に指定があるわけでもない。


『ん、待ってる』


だから、私たちも隠れずに会うことができる。


私は、由依にだけ伝えて部屋を出た。


「ゆう!」


「なる」


どこか、暗い?


水族館を出た時も、ほとんどゆうは喋らなかった。


「ゆう?どうしたの?」


思わず問いかけると、驚いたように目を見開いた。


「んー、座って話そ」


そう言われ、私たちは一階の同級生が少なそうな場所に移動した。
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