友達から恋人になる方法
「それに……」


「なる」


まだ続けようとした私をゆうが遮った。


驚いて顔を上げるとそこには、真っ赤な顔をしたゆうがいた。


「ごめん、ストップ。もう無理……」


恥ずかしそうに私の肩に顔を埋めたゆうを見て、私も顔が赤くなった。


「俺も、なるが大好き」


見透かしたように私に言った。


ゆうを抱きしめる腕にまた力が入る。


「なる、今日は素直だね」


顔を上げたゆうは、嬉しそうに笑った。


「甘えたかったの」


言ってもいい気がする。


「私、弟がいるでしょ?しかも2人」


顔をしかめた私にゆうが笑い声を漏らす。
< 144 / 218 >

この作品をシェア

pagetop