友達から恋人になる方法
「姉ちゃん、起きろって」


呼ばれて起きると、本気でめんどくさそうな顔をした拓が私を見ていた。


「なに」


さすがに起きてそんな顔されてたら私だって不機嫌になる。


明らかに機嫌が悪そうな声で応えた。


「弥生悠馬って人。彼氏?」


「えっ!ゆう?」


拓の質問には応えずに私は玄関へ飛び出した。


「ゆう!」


玄関には、どうしたらいいのか困ってる感じのゆうがいた。


「なる。ごめん、押しかけて」


「全然!むしろ、嬉しい……」


そのまま私は、ゆうに会えた安堵からか身体に力が入らなくなってしまった。
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