友達から恋人になる方法
「風邪は、疲れ?なんかのウイルス?」


「疲れ、だと思う。寝たらだいぶ治ったし、昨日遅くまで起きてたから」


「じゃあ、よく休んで。寝る?なら、出てくけど」


そう言って立ち上がったゆうの裾を慌てて掴んだ。


「だめ、行かないで……」


誰にも言ったことのない言葉。


思ってても、口に出したことはない。


「そっか。じゃあ、いる。だから安心して?」


そう言われて、私はうなずいた。


「渡したいもの、あるの……」


そう言って、私は立ち上がろうとしたけどゆうに止められた。


「俺が取るから、寝てて。どこ?」
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