友達から恋人になる方法
私は、無言なゆうの後ろにまわる。


前のカップルが見えなくなって安心した。


列は進み、ジェットコースターに乗った。


「楽しかったー!」


「本当に楽しそうだな」


ゆうは、笑ながら言う。


「お腹すいたね」


ひとしきり幸せを噛み締めると、私が言った。


実は、さっきからずっとお腹がなりそう。


「じゃあ、カフェ探そっか」


ゆうは、手を繋いで歩き出した。


それから私たちは、一日遊園地を堪能した。


時折、私が笑うとゆうは一瞬だけど悲しそうな表情を見せた。


それがデートの終わりに近づくにつれて多くなっていって、不安で仕方なかった。
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