友達から恋人になる方法
さっきの文句は、どこはやら。


理玖は、私の服を拾い集め始めた。


「ん」


渡されたのは、候補にもならなかったショートパンツ。


一時期太っていた頃に封印したものだった。


「今ならはけるでしょ。あと、これとこれね」


追加で肩出しのトップスとネックレスを渡される。


長袖だけど、袖だけがシフォン生地で透けている。


「髪は、ポニーテールね。キャップは、かぶるんでしょ」


「あ、ありがと」


弟の意外な才能に驚く。


普通、男の子ってこういうのってわかんないんじゃないの?


「早く昼飯作ってよ」


前言撤回、こいつお昼ご飯が食べたいだけだ。


「はいはい」
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