転生令嬢はご隠居生活を送りたい! 王太子殿下との婚約はご遠慮させていただきたく
「それならば、首輪に水晶をはめ込むといいですよ」
と教えてもらって作ったのが、発信機のような装置だった。
最初に用意するのは水晶だ。その水晶は対になっていて、片方はルルの首輪に。もう片方はアイリーシャが持つ。
もし、ルルが脱走した時には、アイリーシャが持っている水晶にルルがどこにいるのかを問う。
対になる水晶がある方向を向いた時に、アイリーシャが持つ水晶が光るというシステムのため、探す時にはぐるぐると回って、どちらの方角にいるのか確認しなければならないのだけが問題だ。
これでやみくもに探し回るより見つけやすくなったのに、肝心のルルがいないのでは困る。
「――あ、いた!」
ルルを見つけるのは諦めて、メイドに探しに行ってもらおうとした時だった。
廊下の向こう側から、元気な鳴き声がしたかと思ったら、ぱたぱたとルルが走ってくる。
アイリーシャを見つけるなり、彼女の尾が激しく左右に振られた。
「脱走したら、ダメって言ったじゃないの――ほら、部屋に戻りましょう」
「ワウッ!」
と教えてもらって作ったのが、発信機のような装置だった。
最初に用意するのは水晶だ。その水晶は対になっていて、片方はルルの首輪に。もう片方はアイリーシャが持つ。
もし、ルルが脱走した時には、アイリーシャが持っている水晶にルルがどこにいるのかを問う。
対になる水晶がある方向を向いた時に、アイリーシャが持つ水晶が光るというシステムのため、探す時にはぐるぐると回って、どちらの方角にいるのか確認しなければならないのだけが問題だ。
これでやみくもに探し回るより見つけやすくなったのに、肝心のルルがいないのでは困る。
「――あ、いた!」
ルルを見つけるのは諦めて、メイドに探しに行ってもらおうとした時だった。
廊下の向こう側から、元気な鳴き声がしたかと思ったら、ぱたぱたとルルが走ってくる。
アイリーシャを見つけるなり、彼女の尾が激しく左右に振られた。
「脱走したら、ダメって言ったじゃないの――ほら、部屋に戻りましょう」
「ワウッ!」