転生令嬢はご隠居生活を送りたい! 王太子殿下との婚約はご遠慮させていただきたく
ミカルは、ルルの前に膝をついた。その場で丁寧に頭を下げる。
「では、聖獣様。お力をお貸しいただけませんでしょうか」
「イヤ」
ぷんと顔をそむけた。ミカルに膝までつかせたというのに。彼の顔を見るのも嫌なようだ。
「ルル! 先生は、私よりずっとすごい力を持っているのよ。先生ともお話をしてちょうだい」
「イヤなものはイヤ。私、こいつキライ」
「嫌いって……ルル!」
こいつとかキライとかルルの言葉はあんまりだ。苦笑いしたミカルは立ち上がった。
「どうやら、私はお気に召さないようですね。では、これで失礼しましょう。アイリーシャ様、私の力が必要になったら、改めて及びください」
丁寧にアイリーシャの前で頭を下げ、ミカルは立ち去る。
アイリーシャはルルにしかめっ面を向けた。
「どうして、先生のことを嫌うのよ?」
「だって、あいつ嫌な臭いがするんだもの。私を、ここに呼んだやつと同じ臭い」
「そんなことないでしょう? だって、先生は……先生が他の人を呪う理由なんてないもの」
あまりな言い草に、アイリーシャもまたむっとしてしまった。
「では、聖獣様。お力をお貸しいただけませんでしょうか」
「イヤ」
ぷんと顔をそむけた。ミカルに膝までつかせたというのに。彼の顔を見るのも嫌なようだ。
「ルル! 先生は、私よりずっとすごい力を持っているのよ。先生ともお話をしてちょうだい」
「イヤなものはイヤ。私、こいつキライ」
「嫌いって……ルル!」
こいつとかキライとかルルの言葉はあんまりだ。苦笑いしたミカルは立ち上がった。
「どうやら、私はお気に召さないようですね。では、これで失礼しましょう。アイリーシャ様、私の力が必要になったら、改めて及びください」
丁寧にアイリーシャの前で頭を下げ、ミカルは立ち去る。
アイリーシャはルルにしかめっ面を向けた。
「どうして、先生のことを嫌うのよ?」
「だって、あいつ嫌な臭いがするんだもの。私を、ここに呼んだやつと同じ臭い」
「そんなことないでしょう? だって、先生は……先生が他の人を呪う理由なんてないもの」
あまりな言い草に、アイリーシャもまたむっとしてしまった。