転生令嬢はご隠居生活を送りたい! 王太子殿下との婚約はご遠慮させていただきたく
とぼけた表情でテーブルの上に降りた神は、ひょいと後ろ足で伸びあがった。そして、肩に手をかける。
「君が、この世界を守りたいと――三百年後に続くためじゃなく、今を守りたいと思った時じゃないとだめだったんだよ。聖槍の力は引き出せない」
「神様なんだから、そのくらいひょいっとできないの?」
というか、神様なんだから他の世界から侵略してくる魔神くらい簡単に退治できるだろうに。わざわざこの世界の人間であるアイリーシャにやらせるだなんてどういうことだ。
(まあ三百年後も同じことをやっているわけだけれど……)
「それは、我にもどうにもできないよねぇ……世界の理を壊しちゃうし」
しれっとした顔で神様は言う。
世界の理って、神様にもどうにもできないのか。
そして、神様は、アイリーシャに向かって言う。
「悪いんだけど、教会に行ってくれない? 聖槍を、奪おうとするやつがそっちに向かっているから」
「はいぃ?」
思わず裏返った声を上げた。聖槍って教会にあったのか。そして、それを奪おうとしているやつがいるとかもっと早く言ってほしかった。
「君が、この世界を守りたいと――三百年後に続くためじゃなく、今を守りたいと思った時じゃないとだめだったんだよ。聖槍の力は引き出せない」
「神様なんだから、そのくらいひょいっとできないの?」
というか、神様なんだから他の世界から侵略してくる魔神くらい簡単に退治できるだろうに。わざわざこの世界の人間であるアイリーシャにやらせるだなんてどういうことだ。
(まあ三百年後も同じことをやっているわけだけれど……)
「それは、我にもどうにもできないよねぇ……世界の理を壊しちゃうし」
しれっとした顔で神様は言う。
世界の理って、神様にもどうにもできないのか。
そして、神様は、アイリーシャに向かって言う。
「悪いんだけど、教会に行ってくれない? 聖槍を、奪おうとするやつがそっちに向かっているから」
「はいぃ?」
思わず裏返った声を上げた。聖槍って教会にあったのか。そして、それを奪おうとしているやつがいるとかもっと早く言ってほしかった。