オレンジ色のお姫様



事件の発端は、中学1年生の、夏休み

お盆休み明けに行われた陸上合宿だった


鳴海さんは私の2つ上で、私が1年生のときに3年生、そして部長だった
2つ離れた私をよく可愛がってくれたのを覚えてる


タンッ


グラウンドでは地面を蹴る音と、ピッ、という機械音だけが聞こえていて


元から人より群を抜いてタイムが良かった私は、陸上部の同級生からかなり妬まれていた




< 133 / 214 >

この作品をシェア

pagetop