オレンジ色のお姫様
『只今より、クラス対抗リレーが始まります』
そんなアナウンスと共に、クラス対抗リレーに参加する人達は入口ゲートを通り、グラウンドへと向かう
緊張する...
そんな時、ポン、と後ろから肩を叩かれた
「妃、大丈夫」
そう言ったのは海世くんで、その周りにはクラスメイトが優しく微笑んでいた
うん、大丈夫...!
私は胸元で手を強く握り、奇数、偶数の走者で反対側に別れていく
団は赤、青、黄、緑、紫の5つ
周りにはどこか緊張した雰囲気が流れ、騒がしかったグラウンドも静まり返っていた
偶数班のほうを見ると、1走者目の優希ちゃんがスタートラインに移動しているのが見えた
優希ちゃん、頑張って...!
それぞれの色の1走者目がスタートラインに立ち
『位置について、よーい──』
パァンッッ
ピストルの音が鳴り響いた