オレンジ色のお姫様



『今から会いに行っていい?』


「え!?」


『都合悪かったら今度にするけど、夏休み入ってからまだ会えてないし...』


少ししょんぼりしたように声が小さくなった海世くんに「嫌じゃないよ!」と慌てて答えると、また笑って


『ん、今から電車乗って向かう』


そう言って、電話は切れた

電話の切れたスマホを見つめながら、少しぼーっとする


ハッ、こんなことしてる場合じゃない...準備しないと!



< 95 / 214 >

この作品をシェア

pagetop