腹黒幼馴染、天使を捕獲する。
でも、とりあえず帰るって言わなきゃ!
それも早急に。
ここまで電車で二駅。
時間にして15分くらいだもんね。
賢人、すぐに着いちゃう。


カラン


「叔父さん、櫂人さん、今日は帰るよ。
……なんか、江上先輩のことで疲れちゃったし。
早く帰って休むね」

「……大丈夫か?
送って行くよ。俺もこの後、美央を実家に迎えに行くから。櫂人、タクシー呼んで」

「おう!」

「あ、ううん。
タクシーはいいよ。
大丈夫だから!まだそんなに遅くないし。
叔父さんはせっかく来たんだから、もう少しゆっくりして行ったら?」

「でも光ちゃん、今日はその格好だから、送ってもらった方がいいんじゃない?
タクシーに1人で乗せるのも危ないよ。
かなり露出多めだし…」

「えー?
レース遣いなだけだよ。
露出そんなにないと思うけどなぁ……」

「いいから、タクシー来るまでちょっと待ってろ。
何かあってからじゃ遅いんだぞ。
それに、今日の事があるから、しばらくは帰り道、気をつけた方がいい」

「……そうだね。
とりあえず、聖くんに相談しないとね。
それか、しばらく実家に帰るとか…」

「そうだな。
早い方がいい。実家に送ろう」

そう言って、斎叔父さんはスマホを取り出した。
え? まさか……。
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