腹黒幼馴染、天使を捕獲する。
「今日は1人にならない方がいいでしょう?
でも私がいるから大丈夫よ。
外へ食べに行きましょう。
斎にはさっき伝えたから」

そう言って連れてこられたのは、HASEGAWA本社ビルから歩いて5分のフレンチレストラン。

予約されていた個室に入ってびっくり。
そこには、岩橋真理子さんと、岩橋凛子さん。そして、賢人がいた。

真理子おば様は賢人のお母様。
今までは、年に一度、クリスマスイブのミサで世間話をするくらいの距離感だった。

母親同士は小学校からの同級生なので、とても気安い。

これって……
ひょっとして……

そう思って賢人に視線を送る。
ブスッとした顔で、座る賢人。

「……顔合せだと」

やっぱり!

昨夜、お父さんが自宅に帰ったのは23時頃だったはずだ。
それから、真理子おば様に連絡したの?
は、早業過ぎない⁉︎

「もうね、昨日の夜、雅から連絡もらって大興奮よ!
賢人のお相手が天使の光ちゃんだなんて!
いいご縁だわ〜」

「私も嬉しいです!
こんな可愛い義妹が出来るなんて〜!」

「あ、あの、ありがとうございます……」

有り難いけど、この熱量……ハンパない。
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