腹黒幼馴染、天使を捕獲する。
……うわ。
なんだこれ?
こいつ、こんな可愛いこと考えていたのか?
目、うるうるさせて……。
俺、めっちゃ愛されてるじゃん。

「……やば……」

俺、絶対顔真っ赤だ。

「賢人?
ちょ、ちょっと! ここ公園!
お昼間から恥ずかしいよ!」

真っ赤になっているであろう顔を見られたくなくて、思いっきり抱きしめた。

「俺には光だけだから。
今も昔も。俺の初めては全部光だ。
お前の初めても、全部俺だろ?
それからずっとお前だけだ。
もちろん、他に通うところもない。
見合いの話も出ていない。
何も心配しなくていい」

「……じゃあ、私を連れて行ってくれる?」

「……いいのか?
仕事、辞めることになるんだぞ?
俺なら本当に行かなくても……」

「行きたい。賢人と一緒に行きたい!
賢人のホテルマンとしての成長を、側で見ていたいの」

光……

「……わかった。じゃあ……

坂上光さん。
結婚して、俺と一緒に海外研修に行ってくれますか?」

「はい!
行きます! 絶対ついて行くから!
賢人、ありがとう!」


光……
『ありがとう』はこっちのセリフだ。
……ありがとうな。




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