腹黒幼馴染、天使を捕獲する。
なんだか、一応ストーカー事件?としては片付いたはずなのに、スッキリしない。
ドッと疲れた。

それは皆んな同じだったみたいで……。

「なんか……疲れたな」

「うん。ちょっとあり得ないくらいに疲れたね。
お姉ちゃん、大丈夫?」

「私は大丈夫よ。
それより、盗撮されていたのはメグも同じなのに、勝手に私の意見言っちゃってごめんね」

「それは気にしないで。
私も、解雇はちょっと……。
同僚として、そう悪い先生ではなかったからね。むしろ、子供達に人気の先生だったのよ」

「俺は甘いと思うけど。
本人達がそう言うなら……まぁ、職員会議の結果次第だな」

賢人がずっと黙り込んでいるのが気になっていた。

「賢人、大丈夫?」

「え? あ、あぁ。
いや……全くもって、あいつの考え方は相容れないな、と思って。
1ミリも響かなかった」

「あ! それ俺も!」

ん? 何のこと?
< 183 / 215 >

この作品をシェア

pagetop