腹黒幼馴染、天使を捕獲する。
「あとね、そのキスマークの多さね。
普通は首元や胸元に1つか、多くても2つよね。背中にたくさん付いてたのよね?」

「はい。
数えてませんけど、パッと見た感じ、10個くらいあったかも。消えかけてましたけど」

「フフフ……。
それだけ付けられて、気づいてなかったのね、
光ちゃん。
だとしたら、よっぽど気を許して寝ているってことよね〜。
……あのね? 沢山付けてる理由として考えられるのは、次に会う時まで、どれか残っていて欲しいんじゃないかしら?
まあ実際にはキスマークなんて、すぐに消えちゃうし、1週間ももてばいい方なんだけどね。
でも気分的なものよ。
少しでも長く自分のものだって主張したいのよ。
おそらく、次に会うまでに時間がかかっちゃうんじゃないかな?
遠くに住んでるとか……
転勤したとか……
すぐに会えない環境にいる可能性があると思う」

すごい!
さすが結衣子先生だ。
全部辻褄が合っている!

「なるほど……。
わかりました!」

「あれ? わかったの?
……え? 誰かわかったの⁇」

「はい。
多分……合っていると思うんです。
姉が気を許している男友達……。
さっきから1人しか浮かばないんですよ。
しかも!
結衣子先生の推理と完全に一致しますね」
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