腹黒幼馴染、天使を捕獲する。
「そうだったのか……。
俺何も知らなくて……すまない」

「いや、謝らないでくれ。
言ってなかったんだから。
……俺自身のことなら言ったかもしれない。
でも、原因が有希だったから、言えなかった」

「……うん。そうだな」

「で。
俺が言いたいのはここから」

「…⁇ なんだ？」

「安定期に入って、すぐに兄貴に連絡したんだよ。心配してくれてたからね。
賢人も借りてるし。
そうしたら…

『rockabillyを手伝うようになってから、賢人が毎日家に帰って来るようになった。真面目になったから真理子と驚いてるんだ。
あいつに手伝わせて良かったよ』

そう言われた」

「それって……」

「ああ。焦ったよ。
俺達夫婦の為に、ひょっとしたら彼女と別れたんじゃないかって」

「そうだよな。
俺もそう考えるな」

「もちろん、すぐに賢人に確認した。
本当に別れたんだったら、申し訳ないなんてもんじゃないからな」

「……だな。
で？ その時の彼女とは別れたのか？」

「いや。
『定休日の月曜日は抱き潰してるから問題ない』
って言われた」

「……」
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