腹黒幼馴染、天使を捕獲する。
「本当。中々感慨深いものがあるわよ。
ずっとお手伝いしてきたからね。
感謝ミサからは……賢人が入ってくれるのかしら?」

「うん。賢人くんだよ」

「…なんか、めんどくさい事になりそうね。
鉄平辺りが……」

「…もうなってるよ。
神父様の後ろを歩くだけなのに、鉄平ったら賢人くんに『手出すなよ!』とかうるさいの」

「あー。想像つくな……。
え、賢人ってモテそうなのに、彼女いないの?」

生徒会でいつも一緒にいたけど、そんなプライベートな事まで話すことはなかった。

「うーん。
前に聞いた時はいなかった。
でも、好きな人はいるって言ってたよ。
賢人くんって、スペック高いからモテモテなんだよ。私の学年にもファンがたくさんいるよ」

「甘いな。
賢人のファンは私の学年にも沢山いるんだから。お姉様方にもモテモテなのよ」

賢人は私とメグの間の学年。
高校2年生だ。
メグの彼氏の藤田鉄平と同じ学年。
そして鉄平と賢人は幼稚園からの親友だ。

この2人はとにかく目立っている。
鉄平は現時点で185センチの長身。
加えて小児科医のお父様そっくりの塩顔イケメン。
しかも、おそらくストレートで医学部に入るはず。頭もかなり良い。
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