腹黒幼馴染、天使を捕獲する。

「あまりにも鉄平がうるさい様なら、私から注意するから言って？
それとも、お父さんの方がいいかな？」

「うわ。
お姉ちゃん、それダメ。
さすがの鉄平も黙ると思うけど、再起不能になっちゃう」

「フフフ、そうね。
坂上先生のお説教は堪えるからねぇ」

父にこんこんとお説教されて、心を入れ替えない人はいない。
長い長いお説教。
でも、叱っている生徒を思いやって話しているのがよくわかる。
誰もが、もう二度と悪いことはしない様にしよう、と思えるから不思議だ。

お父さんが怖いから、多分まだ鉄平はメグに手を出していないはず。
高校生だもんね。
そこは節度あるお付き合いをしてもらわないと。

「あ、来られたわね」

今日の司祭、佐々木神父がお越しになった。

「じゃ、お姉ちゃん、一緒に歩く最後のミサ、よろしくお願いします」