腹黒幼馴染、天使を捕獲する。
くたっとする私の膝の裏に腕を差し入れて、あっという間に横抱きにされた。

「……っ!
け、賢人? 重いよ?」

「じっとしてろ」

そのまま寝室のベッドまで運ばれて上から覆いかぶされる。

「……経験値が低いんだろ?
低過ぎてさっきみたいに騙されたんだ。
だったら協力してやるよ。
経験値、上げてやる」

そう言って噛み付くようなキスをされた。

経験値を上げる?
協力してやる?

必死に考えようとしたけれど、キスが激し過ぎて考えがまとまらない。

それに一度お腹のあたりに灯された火が、どんどん勢いを増して燃え広がっていく。

火を消したいのか、燃え尽くしたいのかわからない。

あっという間に服を脱がされて、肌と肌が重なった瞬間、答えがわかった。

この火は消えないんだ。
燃え尽くすまで、消えない……








そして私は…燃え尽くしたい欲望のままに、賢人を受け入れた。

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