私の執事には謎が多すぎる ー 其の一 妖の獲物になりました
1、私の執事はドSです
たまに同じ夢を見る。
まるで実際に経験したかのようにその光景は鮮明で、匂いも、それに肌に熱も感じる。
私は六歳ぐらいで身体も小さくて……。
『あの煙、何だろう?』
庭で遊んでいたら、裏山から黒い煙が見えた。
気になって屋敷を飛び出して裏山まで走るが、焦げ臭い匂いがして顔をしかめた。
山の奥へ進んで行くと、木々がパチパチと音を立てて燃えている。
その赤黒い炎を見て思わず足がすくんだ。
肌に触れる空気が熱くて焼けそう。
引き返して屋敷に帰った方がいいと思ったが、その炎の中心に十二歳くらいのお兄ちゃんがいて気になった。
鋭角的なその顔はまだ子供なのに美しく、腰の長さまである白い髪が炎の中で揺れている。
周りには灰色の着物を着た大人の男性が五〜六人いて、そのお兄ちゃんを取り囲んでいた。
異様な光景に目を大きく見張る。
お兄ちゃんはまるで火の神のようで、火の中にいても全く焼けていない。
『俺に触れるな〜!』
まるで実際に経験したかのようにその光景は鮮明で、匂いも、それに肌に熱も感じる。
私は六歳ぐらいで身体も小さくて……。
『あの煙、何だろう?』
庭で遊んでいたら、裏山から黒い煙が見えた。
気になって屋敷を飛び出して裏山まで走るが、焦げ臭い匂いがして顔をしかめた。
山の奥へ進んで行くと、木々がパチパチと音を立てて燃えている。
その赤黒い炎を見て思わず足がすくんだ。
肌に触れる空気が熱くて焼けそう。
引き返して屋敷に帰った方がいいと思ったが、その炎の中心に十二歳くらいのお兄ちゃんがいて気になった。
鋭角的なその顔はまだ子供なのに美しく、腰の長さまである白い髪が炎の中で揺れている。
周りには灰色の着物を着た大人の男性が五〜六人いて、そのお兄ちゃんを取り囲んでいた。
異様な光景に目を大きく見張る。
お兄ちゃんはまるで火の神のようで、火の中にいても全く焼けていない。
『俺に触れるな〜!』