私の執事には謎が多すぎる ー 其の一 妖の獲物になりました
「そこはお前に同意する」
訳あって俺も不知火家のことをよく思っていない。
それから二時間程山道を歩いてようやく目的地に着くが、その場所を見て俺たちは言葉を失った。
湖が干上がっていて、土の上にたくさんの魚の死骸があって悪臭が漂っている。
湖があった中心部には大きな丸い岩があり、その横に穴が空いていた。
恐らく、あの穴に赤鬼の一角が封印されていたのだろう。
「すごい匂いだな」
手で鼻を押さえながらそんな言葉を口にすると、横にいた隼人がゴホゴホとむせた。
「俺……匂いに敏感なんだよね。ああ〜、悪臭なくなれ〜」
彼が呪文を唱えたら、風が吹き荒れて匂いがしなくなった。
「あー、これでやっと息ができる」
ホッとした様子で深呼吸する隼人をチラッと見ると、丸い岩に近づいてそっと触れた。
すると、ある光景が頭の中に流れ込んで来た。
白髪の老人と長い黒髪の青年が、火の術を使って湖の水を干上がらせ、現れたこの岩を少しずつ動かして封印を解く。
訳あって俺も不知火家のことをよく思っていない。
それから二時間程山道を歩いてようやく目的地に着くが、その場所を見て俺たちは言葉を失った。
湖が干上がっていて、土の上にたくさんの魚の死骸があって悪臭が漂っている。
湖があった中心部には大きな丸い岩があり、その横に穴が空いていた。
恐らく、あの穴に赤鬼の一角が封印されていたのだろう。
「すごい匂いだな」
手で鼻を押さえながらそんな言葉を口にすると、横にいた隼人がゴホゴホとむせた。
「俺……匂いに敏感なんだよね。ああ〜、悪臭なくなれ〜」
彼が呪文を唱えたら、風が吹き荒れて匂いがしなくなった。
「あー、これでやっと息ができる」
ホッとした様子で深呼吸する隼人をチラッと見ると、丸い岩に近づいてそっと触れた。
すると、ある光景が頭の中に流れ込んで来た。
白髪の老人と長い黒髪の青年が、火の術を使って湖の水を干上がらせ、現れたこの岩を少しずつ動かして封印を解く。