私の執事には謎が多すぎる ー 其の一 妖の獲物になりました
それから、赤鬼の一角に緊箍児をはめ、ふたりは中にいた赤鬼の一角と何か話をして……。
封印を解いたことよりも緊箍児を鬼に嵌めたことに衝撃を隠せなかった。
封印を解いたのは予想していたからかもしれない。
会話の内容を知りたいのに、岩がゴゴゴと大きな音を立てて粉々に砕け散り、空が急に暗くなった。
俺のネックレスの石も暗い光を放っている。
「妖……。一体何が?」
スーッと目を細めて空を見据えると、隼人も「何が起こった?」と声を上げた。
「ウー」とか「ウォー」とか獣の咆哮が聞こえて来たかと思ったら、周囲の山から百を越える赤鬼が現れて囲まれる。
瘴気が立ち込めて異様な光景。
「うわー、結構やばい状況」
鬼たちを見て苦笑いする彼の言葉に相槌を打った。
「確かに」
どこからか花火が一発ポンと上がって鬼が一斉に襲いかかって来る。
体当たりしてくる鬼もいれば、火の玉を投げる鬼もいた。
「最近、火ばっかり見てて飽き飽きする」
封印を解いたことよりも緊箍児を鬼に嵌めたことに衝撃を隠せなかった。
封印を解いたのは予想していたからかもしれない。
会話の内容を知りたいのに、岩がゴゴゴと大きな音を立てて粉々に砕け散り、空が急に暗くなった。
俺のネックレスの石も暗い光を放っている。
「妖……。一体何が?」
スーッと目を細めて空を見据えると、隼人も「何が起こった?」と声を上げた。
「ウー」とか「ウォー」とか獣の咆哮が聞こえて来たかと思ったら、周囲の山から百を越える赤鬼が現れて囲まれる。
瘴気が立ち込めて異様な光景。
「うわー、結構やばい状況」
鬼たちを見て苦笑いする彼の言葉に相槌を打った。
「確かに」
どこからか花火が一発ポンと上がって鬼が一斉に襲いかかって来る。
体当たりしてくる鬼もいれば、火の玉を投げる鬼もいた。
「最近、火ばっかり見てて飽き飽きする」