私の執事には謎が多すぎる ー 其の一 妖の獲物になりました
高笑いを浮かべ、撫子を抱き上げる煌。
「そんなの絶対に……させるか」
なんとか煌を止めたいが、俺を包む炎がなかなか消えない。
骨まで焼かれそうだ。
俺がすぐにやられないのは、昔炎に焼かれたことがあるから。
紅羅と戦うよりもずっとずっと前だ。
だが、息がうまく出来ず、身体も思うように動かせない。
紅羅と戦った時は、まだ精神的余裕があったが、今は全くなかった。
ただ焦りしかない。
このままでは撫子を奪い返せない。
なんとかしなければ。
一角と次頭ではこんなにも違うのか。
何も反撃出来ずにいる俺を見て隼人が声を荒らげながら竜巻を起こした。
「お前の好き勝手にさせるか!」
「姉ちゃんは渡さない」
琥珀も大猫に変身して自分の毛を針にして煌に放つが、いとも簡単に跳ね返される。
「無駄だ」
煌は指先を少し動かしただけ。
「……そんな」
琥珀は肩を落とし、隼人は煌の力を目の当たりにして引きつり笑いをする。
「ハハッ。これが一角の力か」
「そんなの絶対に……させるか」
なんとか煌を止めたいが、俺を包む炎がなかなか消えない。
骨まで焼かれそうだ。
俺がすぐにやられないのは、昔炎に焼かれたことがあるから。
紅羅と戦うよりもずっとずっと前だ。
だが、息がうまく出来ず、身体も思うように動かせない。
紅羅と戦った時は、まだ精神的余裕があったが、今は全くなかった。
ただ焦りしかない。
このままでは撫子を奪い返せない。
なんとかしなければ。
一角と次頭ではこんなにも違うのか。
何も反撃出来ずにいる俺を見て隼人が声を荒らげながら竜巻を起こした。
「お前の好き勝手にさせるか!」
「姉ちゃんは渡さない」
琥珀も大猫に変身して自分の毛を針にして煌に放つが、いとも簡単に跳ね返される。
「無駄だ」
煌は指先を少し動かしただけ。
「……そんな」
琥珀は肩を落とし、隼人は煌の力を目の当たりにして引きつり笑いをする。
「ハハッ。これが一角の力か」