私の執事には謎が多すぎる ー 其の一 妖の獲物になりました
全てを燃えつくしそうなほど勢いの強い炎。
火の使い手の煌でさえも、怒りに燃える尊を見て顔を引きつらせた。
「人間なのになぜこんな力を……」
「煩い。俺の大事な者を傷つけた報いは受けてもらう」
炎に包まれているのに、彼の目は冷たい氷のようだ。
「出来るものならやってみろ!」
煌が鼻で笑って無数の火の矢を尊に向けて放つが、尊はそれを全部跳ね返した。
「……馬鹿な」
煌は信じられないって顔をして、さらに炎の力を溜めて雷のような光を放った。
眩い光に一瞬目を閉じる。
普通これだけの熱量なら、たとえ上級の妖でも一瞬にして消滅してしまうだろう。
目を開けて尊の姿を確認すると、彼は負傷していなかった。
変わらず炎が尊を守るかのように包んでいる。
「終わりか?」
尊が冷淡に問うと、煌はここにきて初めて狼狽えた。
「……なぜ死なない?」
「質問の答えになってない。もういい。お前は消えろ」
火の使い手の煌でさえも、怒りに燃える尊を見て顔を引きつらせた。
「人間なのになぜこんな力を……」
「煩い。俺の大事な者を傷つけた報いは受けてもらう」
炎に包まれているのに、彼の目は冷たい氷のようだ。
「出来るものならやってみろ!」
煌が鼻で笑って無数の火の矢を尊に向けて放つが、尊はそれを全部跳ね返した。
「……馬鹿な」
煌は信じられないって顔をして、さらに炎の力を溜めて雷のような光を放った。
眩い光に一瞬目を閉じる。
普通これだけの熱量なら、たとえ上級の妖でも一瞬にして消滅してしまうだろう。
目を開けて尊の姿を確認すると、彼は負傷していなかった。
変わらず炎が尊を守るかのように包んでいる。
「終わりか?」
尊が冷淡に問うと、煌はここにきて初めて狼狽えた。
「……なぜ死なない?」
「質問の答えになってない。もういい。お前は消えろ」