私の執事には謎が多すぎる ー 其の一 妖の獲物になりました
「……ちゃん、兄ちゃん、どうしたの?」
猫の妖の声でハッと我に返り、小さく頭を振った。
「なんでもない。俺もお前みたいに人懐っこい妖は初めて会った」
「おいら、人間のばーちゃんに育ててもらったんだ。もう死んじゃっていないけど」
ニコニコ顔で話す彼。
「お前に邪悪な気配がないのは人間に育てられたからか」
そんな会話をしていたら、是清さんと秋さんが現れた。
「何があったんですか!」
俺の腕の中にいる撫子を見て、是清さんが俺に問う。
「赤鬼が現れて、撫子に襲いかかりました。なんとか倒しましたが、一連の神隠し事件も、赤鬼の仕業でしょう。赤鬼を追ってここへ?」
俺が是清さんに尋ねたら、隣にいた秋さんが答えた。
「春乃が僕の式神を使ってここにいると知らせてきたんです。それに、神隠しの調査をさせていた式神も赤鬼が現れたと報告してきて、それで父と来たんですよ」
なるほどね。
ふたりが来てくれてよかった。
猫の妖の声でハッと我に返り、小さく頭を振った。
「なんでもない。俺もお前みたいに人懐っこい妖は初めて会った」
「おいら、人間のばーちゃんに育ててもらったんだ。もう死んじゃっていないけど」
ニコニコ顔で話す彼。
「お前に邪悪な気配がないのは人間に育てられたからか」
そんな会話をしていたら、是清さんと秋さんが現れた。
「何があったんですか!」
俺の腕の中にいる撫子を見て、是清さんが俺に問う。
「赤鬼が現れて、撫子に襲いかかりました。なんとか倒しましたが、一連の神隠し事件も、赤鬼の仕業でしょう。赤鬼を追ってここへ?」
俺が是清さんに尋ねたら、隣にいた秋さんが答えた。
「春乃が僕の式神を使ってここにいると知らせてきたんです。それに、神隠しの調査をさせていた式神も赤鬼が現れたと報告してきて、それで父と来たんですよ」
なるほどね。
ふたりが来てくれてよかった。