私の執事には謎が多すぎる ー 其の一 妖の獲物になりました
妖の生態はよくわからない。
「おいらにはいたよ。でも、父ちゃんも母ちゃんもあの赤鬼にやられちゃった。おいらの傷も赤鬼につけられたんだけど、尊が倒してくれて嬉しかったんだ」
彼が頬の古傷を指差す。
「もう尊凄かったんだよ。ネクタイをスッと外して、それにフーッて息を吹きかけてシャキーンと氷の剣に変えてさあ。で、紅羅の胸にズブッと突き刺したんだ」
琥珀くんは興奮しているせいか、やたらと擬音が多い。
こうして見てみると、妖に見えないな。
元気な普通の男の子だよ。
「琥珀、喋りすぎですよ」
尊が注意すると、琥珀くんは「ごめん」とペロッと舌を出して謝る。
尊が止めるということは、あまり私に聞かれたくないってことなのだろう。
彼がネクタイを剣に変えるなんて見たことないんだけど……。
深く追及せず、琥珀くんの話に軽く相槌を打つ。
「そうなんだ。琥珀くんが赤鬼に襲われなくてよかったよ。ちなみに琥珀くんって何歳なの?」
「おいらにはいたよ。でも、父ちゃんも母ちゃんもあの赤鬼にやられちゃった。おいらの傷も赤鬼につけられたんだけど、尊が倒してくれて嬉しかったんだ」
彼が頬の古傷を指差す。
「もう尊凄かったんだよ。ネクタイをスッと外して、それにフーッて息を吹きかけてシャキーンと氷の剣に変えてさあ。で、紅羅の胸にズブッと突き刺したんだ」
琥珀くんは興奮しているせいか、やたらと擬音が多い。
こうして見てみると、妖に見えないな。
元気な普通の男の子だよ。
「琥珀、喋りすぎですよ」
尊が注意すると、琥珀くんは「ごめん」とペロッと舌を出して謝る。
尊が止めるということは、あまり私に聞かれたくないってことなのだろう。
彼がネクタイを剣に変えるなんて見たことないんだけど……。
深く追及せず、琥珀くんの話に軽く相槌を打つ。
「そうなんだ。琥珀くんが赤鬼に襲われなくてよかったよ。ちなみに琥珀くんって何歳なの?」