HONEYBEE(2)～ハイスぺ社長と二度目のウエディングベル～

俺は叔父の病室に戻った。
病室の外で俺の帰りを眞白が待って居た。

「充斗…まさか本当に周防さんとのお見合いお断りしたの？」
「いや…向こうの方から断って来た」

「どうして？」

「さぁな」
俺が眞白に事実を話したら大問題だ。俺は素気なく返して、はぐらかした。

「ふうん・・・充斗フラれたのね…」

「そう言うんじゃない…なぁー・・お前…営業で此処に出入りしてるだろ？周防さんに男の影はないのか？」

「影と言われてもね…周防さんは…モテるけど…浮いた噂はないわよ…私が知らないだけかもしれないけど…」

「そっか…」

総理の姪だし、世間の目も気になるだろうな。
才女だし、素行には気を配るだろうに。

じゃ相手は院内の人間か…

「充斗？」

「んっ…いや・・・この東亜って…伊集院家の傘下あるような病院だよな…」
「そうね…周防家にとっては伊集院家って敵みたいな雰囲気だから…」

「・・・そもそもどうして周防さんはそんな敵地で麻酔科医してんだ？」

「私に訊かれても答えに困るわ。充斗」

「だよな…」
「もしかしたら、周防総理のスパイ的な役割を担って…東亜で働いてるとか…」

「スパイか…そっか…スパイか…」
「フラれた癖に、今更興味を持っても周防さんは貴方のモノにはならないわよ。充斗」

「俺は別に…」