HONEYBEE(2)～ハイスぺ社長と二度目のウエディングベル～

俺はリビングへと入って行く。

「充斗…私・・・」

「…それよりも腹減った…飯用意してくれ」

「分かった…」

葵はキッチンに行って、俺の夕食の支度を始める。

「パパ…今日ね…」

莉緒は俺に保育園であった出来事を話し始めた。

俺は父を失ったが、こうして葵と莉緒と言う家族が居た。
俺が作った新しい家族。
悲しみに打ちしがれていた俺は少しだけ二人の存在に元気を取り戻した。


「今夜は照り焼きチキンか・・・美味そうだな」

「チキンの味が水瀬家直伝の味です。どうぞ召し上がれっ」

元気のない俺を励ますように明るく振舞う葵。


「サンキュー…頂きます」

俺は合掌して、葵の照り焼きチキンを箸で口に運ぶ。

「美味い…」

「良かった。充斗の口に合うようね…レパートリーに加えるね」

「あぁ」